御社にコンサルを依頼するとどれくらいメリットがあるのですか。

この質問には「収益」と「手間」、2つの側面があります。

 

【収益の面】

 例)

土地:7,000万円、建物:8,000万円

賃料収入:1,000万円(利回6.6%)

諸経費(8%):1,200万円

 

≪デベロッパーの場合≫

ここに概ね20%の利益が乗ります。

※30%以上乗る事もザラにありますので、あくまでもイメージとして捉えて下さい。

 土地建物:18,000万円 ⇦3,000万円UP

賃料収入:1,000万円(利回5.5%)

諸経費(8%):1,440万円

 

≪建築企画コンサルの場合≫

 コンサル料は建物価格の5%(8,000万円×5%=400万円)です。

土地:7,000万円、建物:8,000万円

賃料収入:1,000万円(利回6.5%)

諸経費(8%):1,200万円+400万円=1,600万円

 

簡単に数字を記載するとこうなります。

従って「デベロッパーに3,000万円を払うのか」コンサルに「400万円を払うのか」という事になり、差し引き2,600万円の差になるのがお分かりになるかと思います。

※デベロッパーの場合、総体的な物件価格の上昇に伴い登記費用等の諸費用金額が上がるので、物件総支払金額でみるとより差が広がります。

 

【手間の面】

ご自身で土地や施工店を探す経験をされた方は分かるのではないでしょうか。

まず基本的な流れは『①土地情報⇒②設計依頼⇒③見積依頼⇔賃料査定』の順になります。

 

 

①土地情報について

私どもは一般の方よりも川上で仕事を行っておりますが、専業で行っていても収益性の高い土地に出会うのは月に2件程度です。

その様な土地を一般の方が見つけるのは、かなりの幸運の持ち主か素晴らしい人脈の持ち主、若しくは沢山の時間を掛けるだけの余裕がある方でないとなかなか見つかるものではありません。

 

また建築基準法に沿った収益性の高い建物のプランの組成となると、土地を見る目や組成する建物イメージからの賃料想定、建物形状や居室の広さ・戸数も含めた建築費用のイメージなど、様々な要素を考慮し一連の作業として行う知識が必要となります。

 

 

②設計依頼について

特に23区で3億以下の収益建物の建築となると狭小地での建築が基本となるので、構造計算や斜線などを含めた狭小地のプランスキルが設計士や建築士に求められます。

 

一般的な2階建ての建物であればプランスキルはあまり求められませんが、東京23区で不動産投資用のプランスキルを備えた設計士や建築士となると限られた数しかいないのが実情です。

また私どもの建築企画の場合、土地から始める新築RC造1棟マンションの企画になりますので、設計に関してハイレベルなものが求められているとご想像頂いても問題ありません。

 

話を戻しますが、折角土地を見つけてもプランスキルのない建築士にプランを依頼すると、苦労が台無しになるなんて事は良くある事です。

 

それに建築士への依頼にしても、何度も何度も依頼する事はなかなか心情的にも出来ないですし、建築士にとっても煩わしい仕事と捉えられてしまうと真剣に図面の作成をしてくれなくなるので、この点で極力無駄な手間を建築士に掛けないようにする自己のプランスキルは、高い収益性の土地を取得する上でも重要スキルなります。

 

 

③見積依頼について

上述の①と②を経てようやく見積依頼に辿り着きますが、ポイントは出てくる見積の内部仕様や外部仕様、設備が希望に叶った見積項目になっているのか。普通にイメージする主要な部分について金額が上がる要素がないかどうかです。

 

良く聞くのが「共用部を含んでいません。」「新設給水を含んでいません。」「水道負担金を含んでいません。」「都市ガスではありません。」「外構費用を含んでいません。」「ネットの配管工事は含んでいません。」などなど挙げるとその他にも様々な項目が出てきます。

 

この様な項目を事前に明確に取り決めをした上で、見積依頼をする必要があります。

その他にも施工店の選定の際には、倒産リスクを担保する為の経営状況を考慮する必要もあります。

 

 

・賃料査定について

賃料査定については、賃貸のポータルサイトを見ればある程度、賃料のイメージは出来るかと思いますので、手間を惜しまないのが重要なポイントになりますが、過去の成約事例に関しては掲載されていない点を考慮に入れる必要があります。

 

またその他に注意をしなければならないのは、業者に賃料査定を依頼する場合、見積依頼をされる側は「管理物件を取得したい」「楽に客付けをしたい」と言う2つの思考が働く事を覚えておいて下さい。

 

つまり「管理物件を取得したい」とは、相見積もりをする際によく出てくるのですが、他社の見積よりも賃料設定を高くして商談を有利に進める事ですし、「楽に客付けをしたい」とは、相見積もりをしない際に、本来決められる賃料ではなく安い賃料設定をして業者本位の入居促進を計る事になります。

 

この相反する事を理解して賃料査定の会社を選定する必要がありますので、この思考想定を念頭に置き、しっかりとした業者を選定する必要があります。

 

経験上、建築前に第三者の賃貸管理会社へ賃料査定依頼がされたものに関しては「管理物件を取得したい」「客付けを楽にしたい」の両面の思考が働く為、賃料設定にバランスがとれる確率が高まります。

 

 

以上、【収益の面】と【手間の面】でお話をさせて頂きましたが、私どもはこの様な手間の掛かる一連の作業を建築企画のコンサルタントとして行う事で、クライアントが資産性の高い物件を保有出来るようにサポートをしております。

 

その他ご不明な点やご質問など御座いましたら「お問合せ」からご相談下さい。

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